焼き干しいも
「凸凹安納芋の焼き干しいも」
濃厚な甘みと、まったりとクリーミーな口当たりが特長の安納いもが「焼き干しいも」になりました。製造・販売しているのは、鹿児島県種子島の「シンティトロ種子島支店」。種子島の魅力を伝えるブランド「taneco」の商品です。
原料は、同社が規格外と判断した安納いものみ。「規格外」とは、一般に市場に売りだすことができる規定の重量やサイズに満たないもの、または超過するものを指します。ただし味わいは流通品と全く変わりません。
商品は1個20gの食べきりサイズです。安納いもの水分はほどよく残しつつ乾燥させているため、「干しいも」とはいえパサつきは一切なく「むちっ、みちっ」とした食感に。まるで羊羹のように、自然の甘みがギュッと凝縮しています。
規格外の安納いもを使用することで、フードロスの問題や新たな価値の創生も想起させている同商品。2023年には、「世界へ発信したい日本ならではの魅力にあふれた商品・サービス」を、日本在住の外国人有識者が選ぶ「OMOTENASHI Selection」にて受賞を果たしました。様々な国、地域の人々からは絶賛の声が寄せられました。
「味は申し分ないのに、見た目や形が悪いというだけで無駄になってしまうものに、第二の人生を与えるというのは素晴らしいですね。」(アルゼンチン)
「グルテンに不耐性の方にはありがたい商品で、砂糖を加えていない自然な甘さであることは、ベルギーをはじめとして多くの欧米人が評価すると思います」(ベルギー)
「干し芋の美味しさだけではなく、商品のバックストーリーにある食品ロスを削減するために開発されていることや、環境にやさしく、無駄にならないようにと考えられているところに、日本人らしい配慮が感じられます」(台湾)
※2023年「OMOTENASHI Selection」
外国人選定員コメントより抜粋
焼きいものスペシャリストが、
絶妙な火加減と熱風乾燥で一つずつ手作り
焼きいものスペシャリストが特注の機械で焼成、熱風乾燥。規格外の安納いもを使うため、焼き加減、乾燥の加減はさまざまです。1つひとつの状態に合わせて工程を微調整し、手作りでおいしく仕上げています。
「安納いもの水分を残しつつ乾燥させる」ことは、「ウェット」と「ドライ」の真逆の状態が成立していることになります。シンプルな材料と製法での実現が非常に難しく、商品化までに約半年かかったという苦心作でもあります。